❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
「いいえ、そう言うわけではないんですが、健斗さんはユリエちゃんしか指名しないんですよ」

「そうか」
「あの二人は昼間も一緒なんですよね」

「どう言うことだ」

「ユリエちゃんは夜の顔で、昼間は春日部コーポレーションのOLなんです、
しかも健斗さんが社長秘書に抜擢したとか」

剣城は単なるキャバ嬢に熱を上げている関係ではないことを悟った。

益々会ってみたくなった。

「昼間の名前はなんて言うんだ」

「花園かすみです」

ママは答えた。

「連絡先とかわかるだろう」

「これ以上はお教えすることは出来ません」

剣城は表に停まっていた車に乗り込みキャバクラを後にした。

「若頭、この店のキャバ嬢はいかがでしたか」

運転している真山組の組員ツトムがニヤッと笑った。

「ママさんはとても綺麗なひとだった、目的のキャバ嬢には会えなかった」

剣城はふっとため息をついた。

昼間はOL、夜はキャバ嬢か。

「おい、春日部コーポレーションの社員で社長秘書の花園かすみについて調べろ」

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