❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
「剣城、早くあの女を谷底に突き落として、健斗はどうしてあの女に入れ込んでいるの?
何で私に連絡してこないの」

「お嬢、落ち着いてください、焦らずともあの女はこの世から消えます」

「そうね」

剣城は自分で言った言葉に愕然と肩を落としていた。

かすみがこの世から消える。

身体がガクガクと震えてきた。

剣城は徐々に自分の気持ちに気づき始めていた。

かすみをこの腕に抱きしめたいと……

そんな時、かすみの意識が戻った。

「かすみ、大丈夫か」

「拓真さん、私はどうしちゃったんでしょうか」

「マンションで倒れたんだ、貧血だそうだ」

かすみは少しずつ、記憶が蘇ってきた。

そうだ、梨花さんが訪ねてきて拓真さんの前から姿を消すようにと、
伝えにきたんだったっけ。

そのあと、剣城さんが訪ねてきて、そして……

「拓真さん、救急車を呼んでくれたのは剣城さんですか」

拓真はかすみの口から、剣城の名前を聞いて、怒りが湧いてくるのを感じた。

「かすみ、剣城ともう会うんじゃない」

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