❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
「でも女性にとっては大事な選択です、よく話し合ってください」

命より大事な選択なんてあるわけないだろう。

拓真は病室に戻った。

「拓真さん、ごめんなさい、あのう……」

「何を謝ってるんだ」

「えっと、拓真さんが嫌だと思ってることを、私がしちゃったんですよね」

「しちゃったの?」

「あのう、何を?」

「俺以外の男に抱かれたの?」

「そんなことしてません」

「なら、俺が嫌だと思ってることかすみはしてないんじゃないかな」

「してないです」

拓真はニヤッと笑った。

「大館、席を外してくれ」

「かしこまりました」

病室に拓真とかすみだけになった。

「かすみ、大事な話がある」

かすみはどんな言葉が拓真の口から飛び出すのかハラハラ、ドキドキだった。

「俺に話していない大事なことあるだろう」

かすみはすぐにわかった。

子宮全摘出手術のことだ。

そして、かすみは意を決して話し始めた。

「どうして黙ってたんだ」

「分かりません」

< 72 / 176 >

この作品をシェア

pagetop