❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
かすみははっきりわかった。

本郷くんに嫉妬したんだ、もっと甘えていいんだと。

次の日、かすみは敢えて拓真が忙しい時間に電話した。

拓真のスマホの画面にはかすみの文字が……

「かすみ、どうかしたのか」

「拓真さん、会いたいです」

「かすみ、すぐ行く」

拓真はこれから会議があるにもかかわらず、車を走らせた。

「社長、どちらに行かれるのですか、社長」

拓真は大館の言葉を振り切って、病院へ向かった。

「かすみ、どうした、何かあったのか」

拓真はかすみを抱きしめた。

「どこか痛いのか、大丈夫か」

拓真の慌てようは半端なかった。

「拓真さん、落ち着いてください、痛いところはありません、拓真さんにあいたくなったんです」

かすみは自分の言っている言葉に、恥ずかしくなって顔が真っ赤になるのを感じた。

「拓真さん、ギュッとしてください」

「かすみ、かすみ、かわいい、何度でもギュッとしてやる」

拓真はかすみにキスの雨を降らした。

< 87 / 176 >

この作品をシェア

pagetop