❤️俺の抱擁に溺れろ、お前の全てが欲しい、極道の一途な愛
「いえ、あの柱の裏側のお席です」

「エロ親父め、ユリエの手を握りやがって」

俺は思わず立ち上がった。

「若頭、お座りください、目立ちますので……」

俺に説教するのは、新堂組若頭補佐の大館真斗だ。

「なんで目立っちゃいけねえんだ、ここは新堂組管轄だぞ」

「そうではありません、若頭がユリエさんに熱を上げてるのが分かると、
色々と面倒なんです」

「俺はユリエに熱を上げてるのは、いい加減な気持ちじゃない」

「若頭がユリエさんに一途なのはわかりますが、ユリエさんの仕事に支障をきたします」

俺はなんか納得いかなかった。

ユリエとは結婚してもいいとさえ思っている。

あんなエロ親父に触れさせたくねえ。

「おい、大館、あいつが誰だか調べてくれ、ユリエとの関係もな」

「かしこまりました」

「その前に、あのエロ親父、今度はユリエの太腿を触りやがった、もう我慢の限界だ」

俺は席を立って、その席に向かおうとした。

「若頭、お待ちください、自分がユリエさんを連れて参ります」

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