王子様は拗らせお姫様の虜
「ね、僕のこと好き?」
実花子は、以前なら、僕に、ばかっ!と言って話を終わらせるのだが、付き合って1ヶ月程経つと、こうやって恥じらいながらも、本当の気持ちを言おうとするようになった。
僕の実花子は、本当に可愛い。
「……何で……そんなこと……」
「いいじゃん、聞きたい」
「千歳のこと……」
意地悪な僕は、その言葉を、実花子の口から言わせたい。聞きたい。何度でも。
「言わない……絶対言わないっ」
(ベッドの上以外は、まだ、ダメか)
実花子は、恥ずかしさからだろう。目尻に涙が浮かんでいる。
「言わないんじゃなくて、言えないんでしょ」
僕は、実花子の頬に触れると、もう一度キスを落とした。
「じゃあ、僕が代わりに言ってあげるよ、実花子は、僕のことが好きすぎるんだよ」
実花子が、目を大きく見開いて、口をパクパクさせている。
「全然っ、違う!ハズレ!もう、ばかっ!あっち行って!」
「はいはい、全部逆だよね。当たり!好き!もっとキスして!でしょ?」
僕が、意地悪をするたびに目の前で真っ赤になっている、拗らせお姫様を眺めながら、いつも幸せな気持ちになる。
「ンンッ……」
強引に唇に触れてしまえば、実花子の目はすぐに、とろんとしてくる。その色っぽい瞳にすぐにでもベッドに押し倒したくなるが、お鍋から漂う肉豆腐のいい匂いに、何とか欲情を抑え込む。
「じゃあ、決まりね、僕も明日から、目一杯仕事するから、来週、月の屋ね」
実花子は、小さく頷くと、僕の背中にぎゅっと両手を回した。
実花子は、以前なら、僕に、ばかっ!と言って話を終わらせるのだが、付き合って1ヶ月程経つと、こうやって恥じらいながらも、本当の気持ちを言おうとするようになった。
僕の実花子は、本当に可愛い。
「……何で……そんなこと……」
「いいじゃん、聞きたい」
「千歳のこと……」
意地悪な僕は、その言葉を、実花子の口から言わせたい。聞きたい。何度でも。
「言わない……絶対言わないっ」
(ベッドの上以外は、まだ、ダメか)
実花子は、恥ずかしさからだろう。目尻に涙が浮かんでいる。
「言わないんじゃなくて、言えないんでしょ」
僕は、実花子の頬に触れると、もう一度キスを落とした。
「じゃあ、僕が代わりに言ってあげるよ、実花子は、僕のことが好きすぎるんだよ」
実花子が、目を大きく見開いて、口をパクパクさせている。
「全然っ、違う!ハズレ!もう、ばかっ!あっち行って!」
「はいはい、全部逆だよね。当たり!好き!もっとキスして!でしょ?」
僕が、意地悪をするたびに目の前で真っ赤になっている、拗らせお姫様を眺めながら、いつも幸せな気持ちになる。
「ンンッ……」
強引に唇に触れてしまえば、実花子の目はすぐに、とろんとしてくる。その色っぽい瞳にすぐにでもベッドに押し倒したくなるが、お鍋から漂う肉豆腐のいい匂いに、何とか欲情を抑え込む。
「じゃあ、決まりね、僕も明日から、目一杯仕事するから、来週、月の屋ね」
実花子は、小さく頷くと、僕の背中にぎゅっと両手を回した。