夢見吉示録

はじめに

 不思議なことが起こった。
 ここ1週間近く、毎日夢を見ている。
 しかも、その夢は占いで言うならば全て「吉夢(きちむ)」。良いことの暗示とされる夢である。
 毎日朝が近づき眠りが浅くなったころに夢を見ているようで、必ず夢を見て目が覚める。
 夢の中で紡がれるストーリーのある1点でバッと目が開き、右上のカーテンから少しだけ朝日の漏れる天井を眺める。
 時計を見ると午前5時。まだ寒いし、布団から出たくないよと思いながらベッドの上でもぞもぞとする。
 ぼーっとスマートフォンの画面を見て、大学に行く準備を始めるために一思いにベッドを出たら、新たな一日の始まり。
 最近はあまりにも不思議でラッキーなことが続いている。
 この不思議な体験を、忘れないうちに記録しておきたい。
 夢は観る者に吉を示した──夢見吉示録(ゆめみきつじろく)、ここに始まる。
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