俺と僕 人間と人狼

11人間の街




人間の街はとってもいい匂いがする


ワンッ


僕は、お肉屋さんの前で鳴き尻尾を振る


「おぉお前またきたのか〜ほれ、食いな」


人間のおじさんは毎回僕にお肉の切れ端をくれる


だから僕は人間が大好き!


「あら、またその子来たの?」


人間のおばさんも僕のことを可愛いと言ってくれる


「もういっそのことうちの子になっちゃえばいいのに」


おばさんの手が伸びてきた


僕は急いで避けた


触られるのはあんまり好きじゃないし、もし触られたら人間の匂いがついてみんなにバレちゃうもん


僕はお肉を食べ終え人間に街をお散歩した


いろんなものがキラキラしてて美味しい食べ物もあって人間の街は最高だ


でも僕にもあんまり好きじゃないものがある


カッカッ


タバコだこれの煙を吸うと、いっぱい咳が出る


なんで人間はこんなに臭いものをたくさん吸うんだろうか


アオォォォォン


しばらくすると第一グループの遠吠えが聞こえ始めた


もうそろそろ帰らないと僕の番に間に合わなくなってしまう


僕は人間の街から出た


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