俺と僕 人間と人狼
12 兄さん
「遅いぞ、どこに行ってたんだ」
「ごめん兄さん、ちょと遊んでた」
僕の兄さんは少し怖い、それにすごく強い
若手のオオカミの中で一番リーダーの素質があるって
母さんと父さんは喜んでいる
「に、兄さん、まって」
「遅い、お前は全てが遅すぎる」
だってしょうがないじゃん、僕まだ子供だし、同じ歳の子よりも一回りちっちゃいし
「小さいから、なんてこの世界じゃ通用しない、自分の身くらい守れるようにしろ」
「わ、わかってるもん」
アオォォォォン
兄さんの遠吠えは聞いててすごくカッコいい
僕のいつか兄さんみたいなオオカミになるんだ!