俺と僕 人間と人狼
9 心配
「こんな朝早くからどこに行ってたんだ?」
ロウの手当てをしながら問いかける
「えっと…はしってた」
朝の日課なのだろうか?
「毎日走ってるのか?」
「たまに、あさはくうきが、ちょっとだけきれいだから」
ロウはなんだか嬉しそうに見えた
よっぽど朝が好きなのだろう
「走りに行くのはいいけど、一言言ってくれよ?すげぇ心配したんだから」
「しんぱい?ぼくのことが?」
何故自分のことを心配するの?みたいな、目をしてくる
「当たり前だろ?友達なんだから」
「ともだち…」
ロウは幸せそうに笑った
まるで初めて友達ができたやつみたいだった