英玲奈様は青い瞳に恋してる
(やっぱ、妹……みたいに思ってるのかな)

いつか大きくなれば、付き合っては、貰えなくても、一夜限りの相手位してもらえるかと思ってたのに、麗夜は、私を女の子として見てくれない、扱ってくれない。

どんなに、有名になっても、どんなに綺麗になっても、着飾っても、麗夜が、私に向ける笑顔は小さい時から変わらない。

「麗夜こそ、どんな、お姫様がタイプなんだろ」

麗夜と関係をもった女の子は、数知れずだが、長く付き合うような恋人と呼べる関係の女の子は、見たことがない。

「私とは真反対の子かな……清楚な感じ?」

一瞬、天井を見ながら、想像して、悲しくなった私は、考えるのをやめた。

「麗夜、明日も食べてくれるといいな……」

ようやく出来上がった、少し形の悪いココアマフィンをハート型のボックスに入れてリボンをかけると、私は、シャワーは明日の朝にして、ベッドに沈み込んだ。
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