英玲奈様は青い瞳に恋してる
そこには、麗夜と、麗夜の新しい営業アシスタントだとかいう、女の子が、向かい合って立ち話をしている。
麗夜の掌には、可愛らしくラッピングされたチョコレートが見えた。
思わず、手に持っていた、ココアマフィンの入った紙袋を、もつ手に力が篭る。
「あの、専務、今お付き合いされてる方いるんですか?」
女の子は、頬を苺みたいに染めながら、上目遣いで麗夜に訊ねる。麗夜は、大きな瞳を細めると、首を振った。
「生憎いないよ」
心臓は、音を立てて、どくんどくんと脈打つ。
その言葉に女の子が、返答をしようとピンク色の唇を遠慮がちに開こうとしている。
清楚で、瞳の大きな可憐な女の子だ。落ち着いた黒に近い茶髪で、長い髪は、ハーフアップに纏めてある。きっと、10人いたら10人、可愛いなと思う女の子だ。
「専務、私……専務のことが好きです。良かったら今夜食事でも……」
女の子の告白を受けた、麗夜の表情を見て、私は、心臓が、凍りついた。
いつもニコニコとして表情を崩さない麗夜が、恥ずかしそうに頭を掻いたからだ。
(嘘っ……)
血の気が、引いていくとはこの事だ。私は、後退りした。
麗夜の掌には、可愛らしくラッピングされたチョコレートが見えた。
思わず、手に持っていた、ココアマフィンの入った紙袋を、もつ手に力が篭る。
「あの、専務、今お付き合いされてる方いるんですか?」
女の子は、頬を苺みたいに染めながら、上目遣いで麗夜に訊ねる。麗夜は、大きな瞳を細めると、首を振った。
「生憎いないよ」
心臓は、音を立てて、どくんどくんと脈打つ。
その言葉に女の子が、返答をしようとピンク色の唇を遠慮がちに開こうとしている。
清楚で、瞳の大きな可憐な女の子だ。落ち着いた黒に近い茶髪で、長い髪は、ハーフアップに纏めてある。きっと、10人いたら10人、可愛いなと思う女の子だ。
「専務、私……専務のことが好きです。良かったら今夜食事でも……」
女の子の告白を受けた、麗夜の表情を見て、私は、心臓が、凍りついた。
いつもニコニコとして表情を崩さない麗夜が、恥ずかしそうに頭を掻いたからだ。
(嘘っ……)
血の気が、引いていくとはこの事だ。私は、後退りした。