【完全版】雇われ姫は、総長様の手によって甘やかされる。


「真宙くんってお姉ちゃんもいたんだ」

私がそう言うと、なぜか顔を見合わせる男子3人と櫻子さん。

「……そろそろ移動する?」と口にした委員長に真宙くんが「そうだね」と返した。

「移動ってこれからどこかへ行くの?」

「瑠佳と小川と櫻子は真宙班。俺はこいつと買い出しに行ってくる」

怜央はそれだけ言い残すと私たちを置いて委員長と買い出しに出かけた。

「ど、どういうこと?新那、何か聞いてる?」

私の問いかけに新那が「何も……」と首を横に振る。

「真宙、タクシー手配できたよ。私たちも準備して降りよう」

「わかった。瑠佳ちゃん、新那ちゃん。今から向かうところがあるから鞄持って」

「「……わかった」」

何も知らされていない私と新那は真宙くんと櫻子さんが用意したタクシーに乗せられて、とある場所へと連れて行かれた。


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