王子様の溺愛は、とことん甘い【クリスマスSS】

確かめなくてもわかる。



芙羽梨の素直な気持ちは、嘘偽りなんてなくて。



「はいっ…!ほんとのほんとです」



僕の不安をすぐに拭いとってくれる。



やっぱり、どこまでも芙羽梨には敵わないと思わずにはいられない。



芙羽梨を守るという使命感に駆られながらも、そんな可愛らしいことを言ってくれる芙羽梨に悶えながら会場へと向かった。



***



「す……すごい、綺麗…」



会場のホテルに着くと、芙羽梨は感嘆の声を漏らした。



「ここも、香月グループのホテルなんですか…?」



「そうだよ。と言っても、父さんのだからね」

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