王子様の溺愛は、とことん甘い【クリスマスSS】
「え、えっと…?詩音先輩、私…」
「ふっ、そんな緊張しなくても大丈夫。今から着替えるから、この人についていって。芙羽梨のドレスを選んでくれたり、色々してくれるから」
頭をぽんぽんとして安心させるように言うと、顔を赤くして
「わ、わかりました…」
と言い、そのままドレスルームに向かった。
芙羽梨が奥に行くのを見届けて見えなくなると、僕はその場にしゃがみ込んだ。
「はぁ…大丈夫かな、僕」
さっきの芙羽梨赤くなった顔を思い出して、これから見るであろう芙羽梨のドレス姿に耐えられるかと、文字通り頭を抱えた。