王子様の溺愛は、とことん甘い【クリスマスSS】
冗談抜きで倒れそう。
ミニ丈の薄いピンクドレスに、レースやリボンをあしらったミニドレス。
普段履かないようなヒールとアップにした髪。
芙羽梨がドレスを着たところなんて、見たこと無かったから。
どのくらいダメージを負うのかと思っていたけど…。
想像の何百…何万倍もの破壊力がある。
もうニヤけるとか照れるとか、そんな次元の話じゃない。
生死に関わる問題だ。
「ひゃっ…し、詩音せんぱ…」
芙羽梨の驚く声と可愛い声が聞こえる。
「少しだけでいいから、抱きしめさせて」
公衆の面前だというのに、そんなこともお構い無しで芙羽梨を抱きしめた。