王子様の溺愛は、とことん甘い【クリスマスSS】
「私の家は25日にやるので全然大丈夫です」
「そっか、よかった。それなら決まりだね」
当日、芙羽梨がずっと隣にいる図を想像して頬が緩む。
芙羽梨が来てくれて、笑顔で頷いてくれて…ほんとに嬉しい。
だけど…やっぱり僕は、芙羽梨と二人でいたかったというのが本音。
「…ごめんね。本当なら二人っきりでデートしたかったのに、このパーティーだけはどうしても出ないと行けなくて…」
本来ならば、芙羽梨と朝から晩まで一緒にいたい。
クリスマスイブという恋人たちが1番盛り上がる日に、何が悲しくて親が主催のパーティーに出なければならないのか。