主役になれないお姫さま
1LDKの間取りにしては少し広めの玄関。
扉が閉まり切る前に貪る様にキスをされる。
彼が満足するまでキスを受け入れ、落ち着くのを待つ。
「ふぁっ…。か…一真さん?」
珍しく余裕のない彼の姿に動揺してしまう。
「…ははっ。ごめん。おとな気がないね…。」
クスッと笑った。
その笑みを見て心の緊張が溶ける。
靴を脱いでリビングに向かうとコーヒーを淹れてくれた。
ソファーに座ってから、一真さんはやっと喋り出した。
「浮気して詩乃を振ったやって、同じ2課の佐々木だろ?最近結婚したやつを松山に聞いたらその名前が出た。」
「ええ。そうです。経理の山田沙織さんとご結婚されました。」
「佐々木だけ気をつけてれば良いと思ってたんだけど…。あんな身近に敵がいるのに気づくの遅れた…。」
吉川くんの事を言ってあるのであればそれは勘違いだ。
「敵って…。吉川くんはただの同期です。佐々木先輩に振られた時、唯一、私と佐々木先輩の事情を知っていたからいつも励ましてくれたの…。」
「そうか。まぁ、詩乃は俺のだって言ったから大丈夫だろう。」
「あんな言い方するなんて…。」
「仕方ないよ。詩乃が吉川に口説かれてるのかと思ったからな。多分、アイツはお前に気がある。」
「えっ?何言ってるの!?そんなわけ…。」
言い終わる前に口を塞がれた。
「よそ見する暇なんて与えるつもりはない。詩乃も俺に夢中になればいい…。もっと俺を求めろ…。」
扉が閉まり切る前に貪る様にキスをされる。
彼が満足するまでキスを受け入れ、落ち着くのを待つ。
「ふぁっ…。か…一真さん?」
珍しく余裕のない彼の姿に動揺してしまう。
「…ははっ。ごめん。おとな気がないね…。」
クスッと笑った。
その笑みを見て心の緊張が溶ける。
靴を脱いでリビングに向かうとコーヒーを淹れてくれた。
ソファーに座ってから、一真さんはやっと喋り出した。
「浮気して詩乃を振ったやって、同じ2課の佐々木だろ?最近結婚したやつを松山に聞いたらその名前が出た。」
「ええ。そうです。経理の山田沙織さんとご結婚されました。」
「佐々木だけ気をつけてれば良いと思ってたんだけど…。あんな身近に敵がいるのに気づくの遅れた…。」
吉川くんの事を言ってあるのであればそれは勘違いだ。
「敵って…。吉川くんはただの同期です。佐々木先輩に振られた時、唯一、私と佐々木先輩の事情を知っていたからいつも励ましてくれたの…。」
「そうか。まぁ、詩乃は俺のだって言ったから大丈夫だろう。」
「あんな言い方するなんて…。」
「仕方ないよ。詩乃が吉川に口説かれてるのかと思ったからな。多分、アイツはお前に気がある。」
「えっ?何言ってるの!?そんなわけ…。」
言い終わる前に口を塞がれた。
「よそ見する暇なんて与えるつもりはない。詩乃も俺に夢中になればいい…。もっと俺を求めろ…。」