主役になれないお姫さま
【side:詩乃】
以前、健康診断で注意を受けた貧血が悪化しているのか、疲れやすく体調が良くない日が増えていた。
一昨日から何となく胃の辺りがザワザワしているので胃炎を起こしているのかもしれない。
実家に一真さんが来てから、徐々に荷物を移し始め、やっと私が住んでいたマンションを引き払った。
この体調の悪さは引越しの疲れも出たのかもしれない。
「三浦さん、この書類何だけど、後で総務課に届けてくれないかしら?」
野田さんが斜め向かいの席から申し訳なさそうに声をかけてきた。
「この書類って今日まででしたよね。今から届けてきますよ。」
野田さんから書類を受け取り先を立った。
「いつもなら自分で行くんだけど…。本当にありがとう。」
「いえ、気にしないでください。」
野田さんは週末に数年ぶりにご主人とテニスをし、捻挫をしてしまっていた。
松葉杖をついて出勤してきた時は驚いたが、骨折していなくて本当に良かったと思う。
野田さんから提出する書類の入ったファイルを受け取り早速、総務課に向かった。
以前、健康診断で注意を受けた貧血が悪化しているのか、疲れやすく体調が良くない日が増えていた。
一昨日から何となく胃の辺りがザワザワしているので胃炎を起こしているのかもしれない。
実家に一真さんが来てから、徐々に荷物を移し始め、やっと私が住んでいたマンションを引き払った。
この体調の悪さは引越しの疲れも出たのかもしれない。
「三浦さん、この書類何だけど、後で総務課に届けてくれないかしら?」
野田さんが斜め向かいの席から申し訳なさそうに声をかけてきた。
「この書類って今日まででしたよね。今から届けてきますよ。」
野田さんから書類を受け取り先を立った。
「いつもなら自分で行くんだけど…。本当にありがとう。」
「いえ、気にしないでください。」
野田さんは週末に数年ぶりにご主人とテニスをし、捻挫をしてしまっていた。
松葉杖をついて出勤してきた時は驚いたが、骨折していなくて本当に良かったと思う。
野田さんから提出する書類の入ったファイルを受け取り早速、総務課に向かった。