主役になれないお姫さま
中学の頃から仲の良かった南美ちゃんと待ち合わせをしバーベキューの会場となる河原に向かった。
「この川なつかしー!」
この河原は中学の部活や持久走などでよく使われていた。南美ちゃんが懐かしがるのも当たり前だった。
「部活が終わった後、ここでお菓子食べながらおしゃべりとかしたよね~!」
「うんうん、好きな人の話とか!たしか詩乃って秋吉くんの事好きだったよね?」
「やだーっ、そんな事覚えてたのー!?」
「秋吉くんが転校した後、めっちゃ落ち込んでたのをここで慰めた記憶がある!」
南美ちゃんが突然そんな話をし始めたので近くに秋吉くんが確認をした。
「ちょっと、本人に聞こえたら恥ずかしいから、その話題は止めてー!」
「まさか詩乃が秋吉くんと偶然出会うなんてね~。まるで運命の再開だね!」
「何言ってんのよ~。秋吉くんは私のことなんてなんとも思ってなかったって。」
「ええ~~。だって二人ともすごく仲が良かったじゃん!実はこっそり付き合ってると思ってたもん。」
「予想が外れて残念だったね!」
当時を懐かしがりながら集まっているところへと向かった。
同級生が集まる場所へ着くと、先に到着していた道具調達部隊が火起こしをしてくれていた。
「やっちんと村瀬じゃん!久しぶり!」
南美ちゃんが早速声をかける。
「おう、奥田と三浦じゃん!主役の秋吉たちは買い出しに行ってそろそろ戻ってくるって。」
奥田とは南美ちゃんのことだ。やっちんと村瀬くんは首元にはタオルを巻き、軍手を付け、手慣れた手つきでバーベキューグリルに炭を組んでいた。
「二人とも慣れてるんだね!」
「俺も村瀬も家族とよくキャンプに行くからな~。火おこしは父親の仕事だからな!三浦は結婚は?」
「私も南美ちゃんもまだ独身だよ~。家族でキャンプって楽しそうだね!」
「家族でキャンプはいいぞぉ~!とりあえず飲めや。」
そういうとクーラーボックスからカクテル系のアルコール缶を取り出し私と南美ちゃんに渡す。
「サンキュー!」
南美ちゃんは受け取ると早速『プシュッ』っといい音を立てて飲み始めた。
お互いに年齢を重ねそれぞれの道に進んだはずなのに、こうやって顔を合わせると会っていなかった時間があることを忘れてしまうくらいに自然に会話ができていた。
「おまたせーーーっ!」
声のする方へ振り向くと秋吉くんたちが段ボールを抱えてこちらにやってきた。
「秋吉くんってば大人になってもイケメンじゃーん!!」
南美ちゃんのテンションが上がった。
「えー、そうかー?奥田だって大人っぽくなって綺麗になってるじゃん!」
「ほんと?嬉しいんだけど!」
「奥田と三浦はまだ独身らしいぞ!」
やっちんが秋吉くんに私たち2人を勧めた。
「おー!マジか!俺もまだ独身だ!」
「えっ?何?合コンでも始まるの??」
クラス委員をしていた原田さんが追加の荷物を運びながら到着した。
「違うよ、俺ら3人が独身って話だよ。そう言う原田は?」
「私は半年後には既婚者よ!」
そう言うと、芸能人の婚約会見の様にキラキラと薬指に輝く指輪を見せた。
その後も続々と集まりいつの間にかに全員揃っていた。
「はーい!では皆さま!飲み物は行き届いておりますでしょうかー??本日はお集まりいただき有り難うございます。」
「やっちん、話しなげーよ!」
「そうそう!早く乾杯しよう!」
周りからヤジが飛ぶ。
「では、我らがアイドルだったイケメン秋吉から一言どーぞ!」
マイクの代わりに炭を掴んでいたステンレスのトングを秋吉くんに渡して挨拶を促す。
「あはは、なんか、照れくさいなぁ。約15年前、突然いなくなってすみませんでした。また、皆んなに会えてすっげぇ嬉しいです!今日は楽しく飲みましょう!カンパーイ!」
「「かんぱーい!」」
みんなは待ってましたとばかりに飲み始めた。
「この川なつかしー!」
この河原は中学の部活や持久走などでよく使われていた。南美ちゃんが懐かしがるのも当たり前だった。
「部活が終わった後、ここでお菓子食べながらおしゃべりとかしたよね~!」
「うんうん、好きな人の話とか!たしか詩乃って秋吉くんの事好きだったよね?」
「やだーっ、そんな事覚えてたのー!?」
「秋吉くんが転校した後、めっちゃ落ち込んでたのをここで慰めた記憶がある!」
南美ちゃんが突然そんな話をし始めたので近くに秋吉くんが確認をした。
「ちょっと、本人に聞こえたら恥ずかしいから、その話題は止めてー!」
「まさか詩乃が秋吉くんと偶然出会うなんてね~。まるで運命の再開だね!」
「何言ってんのよ~。秋吉くんは私のことなんてなんとも思ってなかったって。」
「ええ~~。だって二人ともすごく仲が良かったじゃん!実はこっそり付き合ってると思ってたもん。」
「予想が外れて残念だったね!」
当時を懐かしがりながら集まっているところへと向かった。
同級生が集まる場所へ着くと、先に到着していた道具調達部隊が火起こしをしてくれていた。
「やっちんと村瀬じゃん!久しぶり!」
南美ちゃんが早速声をかける。
「おう、奥田と三浦じゃん!主役の秋吉たちは買い出しに行ってそろそろ戻ってくるって。」
奥田とは南美ちゃんのことだ。やっちんと村瀬くんは首元にはタオルを巻き、軍手を付け、手慣れた手つきでバーベキューグリルに炭を組んでいた。
「二人とも慣れてるんだね!」
「俺も村瀬も家族とよくキャンプに行くからな~。火おこしは父親の仕事だからな!三浦は結婚は?」
「私も南美ちゃんもまだ独身だよ~。家族でキャンプって楽しそうだね!」
「家族でキャンプはいいぞぉ~!とりあえず飲めや。」
そういうとクーラーボックスからカクテル系のアルコール缶を取り出し私と南美ちゃんに渡す。
「サンキュー!」
南美ちゃんは受け取ると早速『プシュッ』っといい音を立てて飲み始めた。
お互いに年齢を重ねそれぞれの道に進んだはずなのに、こうやって顔を合わせると会っていなかった時間があることを忘れてしまうくらいに自然に会話ができていた。
「おまたせーーーっ!」
声のする方へ振り向くと秋吉くんたちが段ボールを抱えてこちらにやってきた。
「秋吉くんってば大人になってもイケメンじゃーん!!」
南美ちゃんのテンションが上がった。
「えー、そうかー?奥田だって大人っぽくなって綺麗になってるじゃん!」
「ほんと?嬉しいんだけど!」
「奥田と三浦はまだ独身らしいぞ!」
やっちんが秋吉くんに私たち2人を勧めた。
「おー!マジか!俺もまだ独身だ!」
「えっ?何?合コンでも始まるの??」
クラス委員をしていた原田さんが追加の荷物を運びながら到着した。
「違うよ、俺ら3人が独身って話だよ。そう言う原田は?」
「私は半年後には既婚者よ!」
そう言うと、芸能人の婚約会見の様にキラキラと薬指に輝く指輪を見せた。
その後も続々と集まりいつの間にかに全員揃っていた。
「はーい!では皆さま!飲み物は行き届いておりますでしょうかー??本日はお集まりいただき有り難うございます。」
「やっちん、話しなげーよ!」
「そうそう!早く乾杯しよう!」
周りからヤジが飛ぶ。
「では、我らがアイドルだったイケメン秋吉から一言どーぞ!」
マイクの代わりに炭を掴んでいたステンレスのトングを秋吉くんに渡して挨拶を促す。
「あはは、なんか、照れくさいなぁ。約15年前、突然いなくなってすみませんでした。また、皆んなに会えてすっげぇ嬉しいです!今日は楽しく飲みましょう!カンパーイ!」
「「かんぱーい!」」
みんなは待ってましたとばかりに飲み始めた。