「Of My Disteny」ーゴールドー
disteny1.金髪
ある日突然パートーナーが金髪になった。
「瑠衣ちゃーん、おっはよ~!どうどう?俺の髪色?カッコいい!?」
二度見することさえ忘れて一度見のガン見だった。
キランキランの神々しい金色の髪は朝の太陽より眩しかった。
「洸っ、何その髪色!?どうしたの!?」
「昨日染めたの~、いい感じっしょ??」
毛先をくるくるさせながら、ふふんっとご満悦に鼻を鳴らした。
え、わかんないんだけど…
全然わかんないんだけど…
昨日までは黒髪だったじゃん。
「なんで金髪にしたの?」
「俺カッコいい男になりたいの!」
そう宣言して、私に1冊の本を渡してきた。
何これ、漫画?
そう言えば漫画大好きだったよね、でもこれって少女漫画じゃない?
「ハニーレモンソーダの界くんみたいになりたい!」
握ったこぶしを天高く上げ、反対の手を腰に添え、軽く上の方を見ながら大声で叫んだ。
頭も金髪にして気合十分って感じで。
てゆーか声が大きい!
ここ寮なのに!
隣からクレーム来るでしょ!
「いいの?そんな髪色して」
「なんで?何がダメなの?カッコよくない?」
「それで目つけられて評価落とされたらどうするの?」
2回パチパチと瞬きをして、私の顔を見る。
あれその表情はもしかして?
後先考えてないパターン?
「それは困るね」
「急に神妙な顔しないで!」
ここ七海学園高校は普通の高校と少し違って。
世界一正確なマッチングシステム“デステニー”によって選ばれペアになった男女が3年間かけ金の夫婦の卵を目指し、選ばれた2人は学園長が経営するセブンオーシャンの次期社長になること約束されてる。
通称“一攫千金婚校”と呼ばれるちょっと変わった高校だったりする。
そのためには学力や運動の他、常に更新されるSNSでの評価が重要になってくる。
「ねぇねぇそんなことより次の身体測定いつかな~!」
ちなみに“そんなこと”で片付けられるような簡単な話ではないんだけど。
めっちゃくちゃ大事!超大事な案件!!!
「俺絶対背伸びたと思うんだよね~!早く身長測りたいな~~~!」
私、三橋瑠衣の相手はこれ。
長所は声が大きくて、短所は声が大き過ぎる相馬洸。
「…そんなに変わってないよ、私の目線と一緒だもん」
「変わってるよ!こないだ測った時は瑠衣ちゃんより3センチも高かったし次測ったら20センチは違うと思う!」
「それ厚底でも履いてる?厚底でもそんなに高くはなれないか」
入学して約7ヶ月、つまり一緒に暮らし始めて7ヶ月。
AIに決められたマッチングシステムなんて信じてなかったけど。
「今日からもっと牛乳飲んじゃおうかな~~~~!」
でも私はこれが好きなのだ。
にかっと大きな口を開けて、目を細めて笑う。
ふわふわして子供みたい。
ついでに何の混じりけもない眩しい金髪。
好きになるなんて思わなかった。
「瑠衣ちゃーん、おっはよ~!どうどう?俺の髪色?カッコいい!?」
二度見することさえ忘れて一度見のガン見だった。
キランキランの神々しい金色の髪は朝の太陽より眩しかった。
「洸っ、何その髪色!?どうしたの!?」
「昨日染めたの~、いい感じっしょ??」
毛先をくるくるさせながら、ふふんっとご満悦に鼻を鳴らした。
え、わかんないんだけど…
全然わかんないんだけど…
昨日までは黒髪だったじゃん。
「なんで金髪にしたの?」
「俺カッコいい男になりたいの!」
そう宣言して、私に1冊の本を渡してきた。
何これ、漫画?
そう言えば漫画大好きだったよね、でもこれって少女漫画じゃない?
「ハニーレモンソーダの界くんみたいになりたい!」
握ったこぶしを天高く上げ、反対の手を腰に添え、軽く上の方を見ながら大声で叫んだ。
頭も金髪にして気合十分って感じで。
てゆーか声が大きい!
ここ寮なのに!
隣からクレーム来るでしょ!
「いいの?そんな髪色して」
「なんで?何がダメなの?カッコよくない?」
「それで目つけられて評価落とされたらどうするの?」
2回パチパチと瞬きをして、私の顔を見る。
あれその表情はもしかして?
後先考えてないパターン?
「それは困るね」
「急に神妙な顔しないで!」
ここ七海学園高校は普通の高校と少し違って。
世界一正確なマッチングシステム“デステニー”によって選ばれペアになった男女が3年間かけ金の夫婦の卵を目指し、選ばれた2人は学園長が経営するセブンオーシャンの次期社長になること約束されてる。
通称“一攫千金婚校”と呼ばれるちょっと変わった高校だったりする。
そのためには学力や運動の他、常に更新されるSNSでの評価が重要になってくる。
「ねぇねぇそんなことより次の身体測定いつかな~!」
ちなみに“そんなこと”で片付けられるような簡単な話ではないんだけど。
めっちゃくちゃ大事!超大事な案件!!!
「俺絶対背伸びたと思うんだよね~!早く身長測りたいな~~~!」
私、三橋瑠衣の相手はこれ。
長所は声が大きくて、短所は声が大き過ぎる相馬洸。
「…そんなに変わってないよ、私の目線と一緒だもん」
「変わってるよ!こないだ測った時は瑠衣ちゃんより3センチも高かったし次測ったら20センチは違うと思う!」
「それ厚底でも履いてる?厚底でもそんなに高くはなれないか」
入学して約7ヶ月、つまり一緒に暮らし始めて7ヶ月。
AIに決められたマッチングシステムなんて信じてなかったけど。
「今日からもっと牛乳飲んじゃおうかな~~~~!」
でも私はこれが好きなのだ。
にかっと大きな口を開けて、目を細めて笑う。
ふわふわして子供みたい。
ついでに何の混じりけもない眩しい金髪。
好きになるなんて思わなかった。
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