世界を救うために奮闘するお話
ひとしきり兄妹の再会の
喜びを噛み締めた後。

ルシウスにも同じテンションで
抱き着こうとして、マチルダの言葉を
思い出し、ハッと我にかえるリコット。

すると、ルシウスも微笑んで
両手を広げたので

遠慮なくガシッと抱き着いた。
リチャードもガッシリはしているが
それよりも更にゴツゴツしたルシウスが
リコットを優しく抱き止めた。

リコットはルシウスの胸の中で
顔を上げ、見上げると

「ルシウスにぃ…
あっ、ルシウス様!
今日はこの後稽古に付き合って頂けますか?」

「そんなお願いのされ方したら
断れないわ。ただし、俺の稽古は厳しいぞ?
いくらかわいいリコットだろうと
手加減しないけど、覚悟は出来てるか?笑」

と、公の場では使わない
いつもの調子のルシウスで
ニッと笑った。

「はい!ご指導ご鞭撻のほど
よろしくお願いしますッ!笑
着替えて参ります!暫しお待ちを!笑」

と、答えると
リコットもニッと笑った。
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