世界を救うために奮闘するお話

ルーシアが頭を下げるとそのまま続けた

「今宵の夜会前に皆さまには
魅了封じの魔法をかけさせて頂きます。
お時間がありません。早速取り掛からせて
頂きたいのですが、よろしいですか？」

その言葉に驚いたリーベンが口を開く

「なんと！魅了封じですか？
魅了の魔法を極め、使用する事は禁止されていますぞ。魔族なら話は別ですが今宵の夜会はそういったものではないはずですが？」

するとメイファンが

「はい、存じております。おじ様」
（公式の場では無い時には
皆それぞれ呼びなれた呼び方で呼んでいる。）

そこへ、メイファンの父、イーハンも
口を挟む

「メイファン、お主何か知っているのか？」

お父様、申し訳ありません…
「ただ、わたくしを安心させて欲しいのです。
今はそれだけしか申す事が出来ないのです。
悪戯に人を疑う事になってしまいますゆえ」

メイファンの言葉を聞いて
リーベンとイーハンは目を合わせると
少し考えたようだったが

娘達の言う事に黙って従う事にしたらしい。

ふむ
お主達がそういうのなら…
と、これ以上の言及はしなかった。