世界を救うために奮闘するお話
ルキアスはリアムの言葉に頷きながら
「ルーシア、メイファン、リコットは
余を守ってくれた。感謝する。
本当にありがとう」と、頭を下げた。

ルキアスはぞんざいな皇太子ではないのだ。

それを聞いたルーシアとメイファンは
胸に手を当て、軽く頭を下げた。

「兄上、わたくしこそ、です。
今日はわたくしのワガママのせいで
大変な思いをさせてしまい申し訳ありません」
と、ルーシアも頭を下げた。

「大事にはなっておらん。お主達のおかげでな」とルキアスは兄の顔で優しく微笑みルーシアの頭を撫でた。

兄上、、、
本当にありがとうございます。
兄上のおかげです。

そして、、、
「メイファン、やっぱり
あれは事実だったのね、、、
正直本当怖いわ、、あれが
現実になるのかしら、、、」と
ルーシアが真っ青な顔で頭を抱えた。

「いえ、ルーシア。
事実だったとしても
わたくし達は違う行動を取ったわ。
これからの事はまだわからないわよ。
ただ、備えあれば憂いなしと
今回の事が教えてくれたわ。」と
メイファンはルーシアの肩をさすりながら
前向きに答える。

「そうね、、、やるしかないものね。
時間作って頂いて、皆さんに事情を
お話ししましょうね。
ローハンとも約束しましたし、、、」

「ええ、2人で悩むより
皆さんに聞いてもらいましょう。
何も聞かずにここまで来て
下さったのですから、、、」

この2人、今まではルーシアの方が
ポジティブで引っ張るのが上手いと思っていたが、どうやら逆のようだ。

ルーシアの方が、用心深く慎重。
メイファンは、度胸がありポジティブ。

考えてみればルーシアは末っ子で
メイファンは長子であったか、、、
2人ともたりない所をお互いに補っていて
良いコンビだとルキアスは思った。
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