世界を救うために奮闘するお話
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少しの間、静寂が流れ
各々で時間を過ごしていると

この部屋に来てから
一度も言葉を発していない
リコットが頭を抱えながら

「わーーーーーーッ!!!!!」
と、叫んだ。

どうしたのよ?!リコットと。
みんなが口々に尋ねると

「あああー!悔しいですわ!!
やられましたわ!!人間だと思って相手を侮っていました。ルキアス様、大変苦しまれていましたでしょう?
もう1段階上のレベルでかければ良かった…」

と、心底悔しそうに
唸るリコット。

「えっ、リコット
そのネックレスからも
かなり強い魔力を感じたけれど?」と

リアムが、ルキアスの首にかけてある
ネックレスを見ながら、声を上げる。

魔法強いは物にかけられた魔法が
どんな魔法かまではわからなくとも、見たり、触れる事で強さや弱さを感じる事が出来るのである。正確にいうと、物にかけた魔法は完全に隠す事が出来ないのである。なので、目に付きにくい場所に身につけるのだ。
ただし、自分自身の魔力は制御すれば隠せる。
リチャードのような攻撃魔法特化型が丸腰で
戦地に行くと、あまりのパワーですぐに大将だとバレてしまうので、気配を常に消している。
メリディの王族が、落ち着きがあり美しく冷たそうに見えるのは常に魔力を制御してるからなのである。
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