世界を救うために奮闘するお話
「リアム姉様。上級魔族にはネックレスにかけた中位の魅了封じでは負けてしまうんです。
二重にかけて、なんとか凌げる程度なのです。恐らく、威力が同程度なので
身体の中で激しく戦って相殺されるのです。
それの影響で嘔吐されたり気絶されてしまう方もいたり、先程の殿下みたいな状態になられる方もいらっしゃいます。身体に大きなダメージとなるのです。ですので、名の知れた上級魔族を将に置く部隊が現れた時には、戦地に向かわれる際にワタクシがかけるのは上位の魅了封じです。
ただ、普通階級の魔族であれば、中位の魅了封じ1回で充分なのです。なのでワタクシは、、、、」

と、膝をドンドンと叩き
自分自身への怒りをあらわにする。
その様子を見たリアムは口があんぐり。
リコットよりも少し薄い金色の瞳を
パチパチとさせながら

「あなたの力は底がしれないわね、、。
味方で良かったわー」 
と、天を仰いだ。

そしてリアムの様子を気にかける事もなく
リコットの独り言が続く

ルーシア様とメイファン様が
せっかくわたくしを頼ってくださったのに
このような、ていたらく、本当になんとして
お詫びしたらよいか、、、と
更に落ち込む。
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