世界を救うために奮闘するお話
すると、ブライトの娘ピーチパティは
何を勘違いしたのか、ニッコリと妖艶に
笑う。

一歩後ろで、事の成り行きを黙って見ていた
ローハンの顔色が変わった。

この女、、、もしかして
姉上達が言ってた、、??

リチャードはローハンの顔色の変化を
見逃さなかった。

ピーチパティは妖艶な笑みを絶やさずに
ルシウスへの間合いを一歩詰めた。

ローハンはそれに倣って
一歩下がり

リチャードは後ろで手を組んだまま
スッと一歩前に出てきた。

ふふふ、私の美しさに
リチャード様は首ったけみたいね笑

ルシウス様とローハン様も
目が霞む程素敵ですけど、リチャード様は
さらに、輝いておられますわね。

でも、私は欲張りだから
この御三方全員が私を見てくれないと
嫌なの。

まずは、ルシウス様から、、慎重にやらねば。

大丈夫、あの小賢しくて放漫な憎たらしい女は別室に隔離してやったもの。

ピーチパティは
はやる気持ちを抑え、笑顔でルシウスに向けて抱き着くようにわざとよろめくと

「あああ、あまりに麗しくて眩暈が…」

と、ガシッとルシウスを掴んだ。
ルシウスが一瞬苦しそうに顔を歪めたのを
リチャードは見逃さなかった。

すぐに、ピーチパティを支えて
立たせると

「大丈夫ですか、、、?」
と、元の位置にもどした。
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