復讐相手の将軍閣下が望むので、専属の侍女としてお仕えすることになりました~溺愛されても餌付けされても、すべてを奪ったあなたを許すつもりはありませんのであしからず~
 ウオーレンに教えてもらった通り、ローズのお世話と彼女の馬房の清掃、それからストームの馬房の清掃もやった。そして、藁束を運び込み、飼い葉を準備した。

 これでいつストームが戻ってきてもいいわよね。

 準備万端。

 ローズのブラッシングを終えると、また古びた宮殿に戻って遅い昼食にした。

 朝食の残り物をつまみ、やっと人心地ついた。

 ローズを馬場から馬房に戻すのにもう少し時間がある。

 読書をしよと思い、読みかけの推理小説を手に取った。

 室内からテラスへ出て、テーブルの上に封筒を置いた。読書のお供に、お茶とスイーツといいたいところだけど、面倒くさいからやめておいた。

 ウオーレンがいてくれたら、気をきかせて準備してくれるのに。

 ここにいないから仕方がない。
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