復讐相手の将軍閣下が望むので、専属の侍女としてお仕えすることになりました～溺愛されても餌付けされても、すべてを奪ったあなたを許すつもりはありませんのであしからず～

　じつは宰相のバックにいる黒幕も招待したのだけれど、それはさすがに断られてしまった。

　まぁたしかに、ウオーレンと接点がまったくないのにいきなり登場するというのも不自然すぎる。

　というわけで、宰相は自分が雇っている私兵を伴い、いそいそとやってきた。

　ウオーレンは宰相を招待することが気に入らないようだったけれど、慰労だからと無理矢理納得させた。

　とはいえ、いつものように豪快だけれど心のこもった料理は作ってくれたけれど。

　そして、大食堂でたらふく食べた。

　彼の私兵たちには、別室で食べてもらった。

　それだけの人数となると、さすがにウオーレンと二人で調理するのは大変である。だから、ウイリアムとトリスタンと数名の侍従兵にも手伝ってもらった。

　ウイリアムは、さすがは食堂の息子だけはある。控えめにいっても手際がよすぎた。

　それはともかく、食事は滞りなく行われた。

　宰相は、メニューに不満があったようだけれど。

　それでも、失礼がない程度には口をつけていた。

　そして、食後は居間でお酒を飲みながら歓談することにした。

　いよいよ、である。