復讐相手の将軍閣下が望むので、専属の侍女としてお仕えすることになりました~溺愛されても餌付けされても、すべてを奪ったあなたを許すつもりはありませんのであしからず~
 だから男性並みに、いいえ、男性以上にやってきたつもりでいる。

 それなのに、昨夜のアレはなに?

 あんなこと、初めてだった。

 気まずい。気まずいどころの騒ぎではない。

 昨夜、あれだけ醜態をさらしたことが恥ずかしすぎる。

 これまであんなことがなかった分、よりいっそう恥ずかしく感じる。

 が、食べはじめると恥ずかしさはなくなった。

 それこそ、すっきりきっばりくっきりリセットされた。

 というわけで、朝食を無言で食したのは羞恥心からではない。

 ただ単純に「食べること」に専念したかったからである。

 それにしても、ウオーレンって何者なの?

 どれも美味しすぎる。彼の料理のチョイスや味付けが、たまたまわたしの好みにピッタリだからかしら?

 だけど、それだけではない気がする。
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