復讐相手の将軍閣下が望むので、専属の侍女としてお仕えすることになりました~溺愛されても餌付けされても、すべてを奪ったあなたを許すつもりはありませんのであしからず~
 ウオーレン。あなた、まさか部下にまで大嘘をつくつもりではないわよね?

 というか、わたしがなぜか彼の婚約者になっていることを、彼の部下まで知っているわけ?

 もしかして、ウオーレンがとっくの昔に大嘘をついていたわけ?

 だとしたら、いったいどういうつもりなの?

 ノブを握ったまま、ドアに耳をくっつけた。

 お茶の葉が開ききり、風味が落ちようと苦くなろうとどうでもいいわ。

 わたしは飲まないから。
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