微妙にHではない恋愛@異文化交流物語・魔法の恋の行方シリーズ7・アラゴンとアクア
アラゴンの住処は、魔族の街中
よりはずれた、郊外の洞穴にあった。

彼は趣味と実益を兼ねて、武器を集めていたので、その手入れと保管のために、広いスペースが必要だったからだ。

アラゴンはいささかイライラして、空を滑空していたが、
自分の住処の窓に、明かりが灯っているのに、気が付いた。

一人暮らしなのに、おかしい、
誰かが入り込んでいるのだ。

「ちっ、まったく!」
アラゴンは舌打ちした。
地上に降りると、バンとドアをけ破るように開けた。

「オヤジ、なんでここに
勝手にくるんだよっ」

大アラゴンは気持ちよさげに、
アラゴンのお気に入りのソファーに、寝っ転がって魔族TVを見ている。

「いやぁ・・・酒飲んでさ、
ここが一番近いからさ・・・」

「くそぉ、鍵も勝手に開けやがって、プライバシーもクソもないじゃないかっ」
アラゴンが大声をあげると、

大アラゴンは余裕で、鼻の頭をボリボリかいて
「まだ、お前の魔力より、俺の方が格上だからな。
それにオンナ連れなら、
こんな、むさくるしいところは来ないぞ」

アラゴンは叫んだ。
「俺の酒も、飲んでいるじゃないか!!」
それも、隠しておいた、極上の銘品だ。

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