微妙にHではない恋愛@異文化交流物語・魔法の恋の行方シリーズ7・アラゴンとアクア
大アラゴンは、鼻を鳴らした。
「あいつが死んで、そろそろいいのではないか・・・
という話が、今日の集会で出たのさ。
あいつの造った結界も、かなり
ほころんでいる」

「そんな話、知らなかった」
アラゴンが答えると、
大アラゴンは酒を飲み干して、
ゲフゥと息を吐いた。

「ま、お前がまだ、ガキの頃の話だからな」

辺境の館に、グレイン伯父さんは、一人で住んでいた。

アラゴンがガキの頃、
悪さをすると、謹慎のために預けられた場所だ。
畑と山と、空だけ・・・
何もない場所だ。

アラゴンが思い出していると、
大アラゴンは、たばこの煙をふかして
「まぁ、ここだけの話なのだが、
おまえんところにいるフェアリー娘、実は領主の娘なのだ」

「へっ・・」
さすがのアラゴンも、
この情報には、息を飲んだ。

「フェアリー領との交渉役を、
今回、お前にまかせたいと思っている。
いきなりの武力行使は、コスパが悪いからな。文句も出やすい」

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