微妙にHではない恋愛@異文化交流物語・魔法の恋の行方シリーズ7・アラゴンとアクア
「よし、フェアリー大使館まで、
俺が送ってやろう」
大アラゴンが、子猫をつかもうとすると、
子猫は、かみつこうと体を反転させたが、

「おいたはダメだよ。子猫ちゃん♪」
歌うように、バスケットに子猫をつめこみ、
大アラゴンは、玄関からオオコウモリに変身して、飛び立った。

「俺の魔力は、朝日を浴びれば、無効になる。
それまでは、諜報活動に励め」

大アラゴンはそう言うと、
フェアリー大使館の上空で、
コウモリの爪でつかんでいたバスケットを、パカッと開けた。

子猫は、空中を丸まりながら、
落ちていく。

くるん、クルッ

アラゴン子猫は、2回転して、
バルコニーに着地をした。

「酔っ払いやがって、ふざけんなよ!あの、クソ親父!!」

アラゴンは雲間に飛び去る、
大コオモリを見て、叫んだつもりだが、

「にゃー・・にゃー・・」
としか、声が出なかった。
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