朝なけに
オーナー室をノックすると、入れ、と千里さんの返事が返って来る。
中さんと二人、オーナー室へと入る。
千里さんはソファーに座り、煙草を吸っている。
「お前ら、店先でイチャついたりしてねぇだろうな?」
そう言う千里さんに。
「してねぇよ」
そう答える中さんに、千里さんはフッと笑っていて。
なんとなく、千里さんはこの店に中さんが何しに来たのか分かっていたっぽくて。
先程の千里さんのここは人目があるとか言っていたのは、
ここでイチャイチャするなって事だったのか、と今の二人の会話で分かる。
「千里、葵衣は俺の彼女になったから、この店も辞めさせる」
中さんの言葉に、本当に彼女になれたのだと改めて嬉しさが込み上げて来る。
「ああ。
端から、こいつ雇ってる理由が俺も分からなかったし、それは構わねぇ」
「俺が千里の店で葵衣を働かせろ、って言ったのに。
なんか悪かったな」
「いや。大事にしてやれよ」
その千里さんの言葉に、胸が熱くなりなんだかまた泣きそう。
「大事に、か。
まあ、そんなに今までと変わらなさそうだが。
葵衣の事を一番に考えようとは思ってる」
「そうか。またそのうち、照も入れて三人で飲みに行こう。
中に初めて彼女が出来たわけだ。
めでたいな。祝ってやる」
中さん、付き合うの初めてなんだ。
私が中さんの初めての彼女か。
「ああ。近いうちにな」
中さんは照れ臭そうに笑っている。
千里さんは中さんから私に目線を向けた。
「良かったな?」
「はい」
そう返すと、千里さんはニッと笑い、吸っている煙草を灰皿で消し、また新しい煙草に火を付けている。
「千里、ありがとうな」
「ああ。さっさと帰って好きなだけイチャつけ」
中さんに千里さんはそう言うと、猫を手でしっしっと払うように、私達に向ける。
中さんに手を引かれ、オーナー室から出た。
最後にジュリさんにも挨拶をしたかったけど、今ジュリさんは接客中なので、それは諦めた。
後日、LINEでもしよう。
中さんと二人、オーナー室へと入る。
千里さんはソファーに座り、煙草を吸っている。
「お前ら、店先でイチャついたりしてねぇだろうな?」
そう言う千里さんに。
「してねぇよ」
そう答える中さんに、千里さんはフッと笑っていて。
なんとなく、千里さんはこの店に中さんが何しに来たのか分かっていたっぽくて。
先程の千里さんのここは人目があるとか言っていたのは、
ここでイチャイチャするなって事だったのか、と今の二人の会話で分かる。
「千里、葵衣は俺の彼女になったから、この店も辞めさせる」
中さんの言葉に、本当に彼女になれたのだと改めて嬉しさが込み上げて来る。
「ああ。
端から、こいつ雇ってる理由が俺も分からなかったし、それは構わねぇ」
「俺が千里の店で葵衣を働かせろ、って言ったのに。
なんか悪かったな」
「いや。大事にしてやれよ」
その千里さんの言葉に、胸が熱くなりなんだかまた泣きそう。
「大事に、か。
まあ、そんなに今までと変わらなさそうだが。
葵衣の事を一番に考えようとは思ってる」
「そうか。またそのうち、照も入れて三人で飲みに行こう。
中に初めて彼女が出来たわけだ。
めでたいな。祝ってやる」
中さん、付き合うの初めてなんだ。
私が中さんの初めての彼女か。
「ああ。近いうちにな」
中さんは照れ臭そうに笑っている。
千里さんは中さんから私に目線を向けた。
「良かったな?」
「はい」
そう返すと、千里さんはニッと笑い、吸っている煙草を灰皿で消し、また新しい煙草に火を付けている。
「千里、ありがとうな」
「ああ。さっさと帰って好きなだけイチャつけ」
中さんに千里さんはそう言うと、猫を手でしっしっと払うように、私達に向ける。
中さんに手を引かれ、オーナー室から出た。
最後にジュリさんにも挨拶をしたかったけど、今ジュリさんは接客中なので、それは諦めた。
後日、LINEでもしよう。