朝なけに
中さんの後、シャワーを浴びる。
先程照さんに女性の必要なものを買うのを手伝って貰ったと中さんが言っていたように、
全てが一新されていた。


多分、真湖さん関係なく中さん自身が使っていたと思われるシャンプーやボディーソープなんかも新品になっていた。
そして、私用の真新しい白のパジャマ迄用意されていた。


「そのパジャマは、照じゃなく俺が選んだ。
お前に似合いそうだって」


ソファーに座る中さんは、リビングに戻って来たパジャマ姿の私を見てそう言う。
私を待ってる間ビールを飲んでいたのか、空き缶が2本テーブルに載っている。



「中さんが選んでくれたのですね?」


目線を自分の体に下げる。
夏用のパジャマでシンプルだけど、生地が柔らかくてふんわりしてる。


「ああ。後2着買っといた。
パジャマよりTシャツとかがいいなら、また俺の貸すけど?」


「あ、いえ。
化粧水とかもそうですが、パジャマ迄本当にありがとうございます!
なんか気を使わせてしまって…」


このパジャマ、けっこう高そうだな。
すごく着心地がいい。



「前ボタンの方が脱がしやすいからって、照が言うから」


パジャマの胸元の大きなボタンに目を向ける。
それを中さんに外されるのを想像してしまった。


「お前が嫌なら、しないから」


「嫌なわけないですよ!」


「初めてなんだろ?
怖くないか?」


そう訊かれれば。


「…そりゃあ少しは怖いです」


だって、初めては凄い痛いって言うし。


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