朝なけに
「…葵衣…」
私の視線に気付いたのか、中さんは目を覚ました。
「おはようございます」
「ああ…、横来い」
そう言われ、断る理由もないのでそれに従う。
出たばかりのベッドに再び戻る。
「何、着てんだよ」
大きな手が、着たばかりの私のパジャマのボタンを外して行く。
一つ、二つ、三つ…。
「中さん、ちょっと待って!」
「無理。まだ時間あるし。いいだろ?」
「…うん」
きっと、今の私の顔は恥ずかしさで赤い。
今もまだ、こうやって始まる時は照れてしまう。
あまり私が経験がないからか。
中さんは、貪欲に私を求める。
今思うと、付き合う前は凄く私に手を出すのを我慢してくれていたのかもしれない。
あっという間にパンツだけの姿にされて、
中さんは私の上に体を乗せて来る。
中さんの温もりが私を包む。
「葵衣、好きだ」
そう言って、それに私が何か言葉を返す前にキスを落として来る。
私の口内に中さんの舌が入り込んで来るから、私も中さんの舌に自分の舌を絡めた。
中さんは私のパンツを脱がせると、さっと避妊具を着け、私の中へと入って来た。
初めての時は痛かったのが嘘みたいに、今はただただ気持ち良い。
「中さん…大好き…」
頭の中が、中さんだけになって。
何も考えられない…。