朝なけに
「この店の店長の秋山です。
和田オーナーの知り合いの子で、本日から入店希望の…えっと名前は?」
「別に、知り合いじゃねぇ。
つーか、お前、名前何にする?」
「名前?」
もしかして、源氏名みたいなやつかな?
「どんな名前でもいいのですか?」
「ああ。ふざけた名前言ったら殴るが」
千里さんのその言葉を聞き、真剣に考える。
殴られたくないから。
「…アカネ、はどうでしょうか?」
「お前、本名が葵衣だったな?
青と赤か」
「はい」
自分の名前から連想して、正反対の名前にしてみた。
「まあ、なんでもいいか」
興味無さそうに、千里さんはそう返して来る。
とりあえず、殴られなくて良かった。
「それにしても、このお店の名前素敵ですよね!
"jewel"宝石」
その私の言葉に反応したのは千里さんではなくて、店長の秋山さん。
「ですよね?
和田オーナーの飼ってる猫から取った名前だそうですよ」
「え、そうなのですか?」
「はい。ここは和田オーナーが初めて持ったお店で。
他にも系列店舗はあるのですが、オーナー室があるのはこのお店だけで、だから、よくこのお店にいらっしゃいます。
オーナーにとってこのお店は本当に特別で」
「そうなのですね!」
「お前ら勝手に人の話で盛り上がるな」
ちょっと千里さんは不機嫌で、私も秋山店長も口を閉ざした。
和田オーナーの知り合いの子で、本日から入店希望の…えっと名前は?」
「別に、知り合いじゃねぇ。
つーか、お前、名前何にする?」
「名前?」
もしかして、源氏名みたいなやつかな?
「どんな名前でもいいのですか?」
「ああ。ふざけた名前言ったら殴るが」
千里さんのその言葉を聞き、真剣に考える。
殴られたくないから。
「…アカネ、はどうでしょうか?」
「お前、本名が葵衣だったな?
青と赤か」
「はい」
自分の名前から連想して、正反対の名前にしてみた。
「まあ、なんでもいいか」
興味無さそうに、千里さんはそう返して来る。
とりあえず、殴られなくて良かった。
「それにしても、このお店の名前素敵ですよね!
"jewel"宝石」
その私の言葉に反応したのは千里さんではなくて、店長の秋山さん。
「ですよね?
和田オーナーの飼ってる猫から取った名前だそうですよ」
「え、そうなのですか?」
「はい。ここは和田オーナーが初めて持ったお店で。
他にも系列店舗はあるのですが、オーナー室があるのはこのお店だけで、だから、よくこのお店にいらっしゃいます。
オーナーにとってこのお店は本当に特別で」
「そうなのですね!」
「お前ら勝手に人の話で盛り上がるな」
ちょっと千里さんは不機嫌で、私も秋山店長も口を閉ざした。