朝なけに
目的の場所は、車から降りて目の前にあった真新しい雑居ビル。
見た感じ、色々な会社が入っていて、一階がコンビニになっている。
その最上階の7階へと、エレベーターに幸太と二人乗る。
「…何も書いてない」
そう独り言を漏らす。
他の会社は、エレベーター内のボタン横に小さな表札が出ているのに、ボタンの押された7階は空白になっている。
7階に着くと、幸太はエレベーターを降りてさっさと行く。
捕らわれていた筈の私の方が何故か幸太の後を追う。
白いガラス扉の横のインターホンのようなものを幸太が押すと、ガシャリ、と鍵が開いた。
「来い」
と、再び幸太に腕を掴まれ中へと入る。
一歩足を踏み入れると、オフィスみたいな所なのだけど、会社勤めに見えないような怖い男の人が沢山居る。
「幸太、向こうで親父が待ってる」
「分かりました」
一人の男性が、幸太にそう声を掛けている。
それにしても、親父?って…。
この場合、この男性の父親?それとも、この幸太って人の?
私は腕を引かれながら奥の小部屋へと連れて行かれる道中、その親父について考えていた。
どちらの父親にせよ、その親父は60代くらいの男性だろうか?と考えていたからか、
「加賀見の女連れて来ました」
「ご苦労様です」
その親父と思わしき男性がとても若くて戸惑う。
見た感じ30代前半くらい?
幸太がこの男性を親父と呼んだわけではないけど、ここにこの男性しか居ない。
あ、もしかしたら、親父は名字や名前だったり!
「どうされました?」
その親父さんはそんな私に優しく声を掛けてくれる。
声だけではなく優しそうな人で、切れ長の目の涼しい顔をしたわりとイケメン。
細身のお洒落なスーツを着こなしている。
見た感じ、色々な会社が入っていて、一階がコンビニになっている。
その最上階の7階へと、エレベーターに幸太と二人乗る。
「…何も書いてない」
そう独り言を漏らす。
他の会社は、エレベーター内のボタン横に小さな表札が出ているのに、ボタンの押された7階は空白になっている。
7階に着くと、幸太はエレベーターを降りてさっさと行く。
捕らわれていた筈の私の方が何故か幸太の後を追う。
白いガラス扉の横のインターホンのようなものを幸太が押すと、ガシャリ、と鍵が開いた。
「来い」
と、再び幸太に腕を掴まれ中へと入る。
一歩足を踏み入れると、オフィスみたいな所なのだけど、会社勤めに見えないような怖い男の人が沢山居る。
「幸太、向こうで親父が待ってる」
「分かりました」
一人の男性が、幸太にそう声を掛けている。
それにしても、親父?って…。
この場合、この男性の父親?それとも、この幸太って人の?
私は腕を引かれながら奥の小部屋へと連れて行かれる道中、その親父について考えていた。
どちらの父親にせよ、その親父は60代くらいの男性だろうか?と考えていたからか、
「加賀見の女連れて来ました」
「ご苦労様です」
その親父と思わしき男性がとても若くて戸惑う。
見た感じ30代前半くらい?
幸太がこの男性を親父と呼んだわけではないけど、ここにこの男性しか居ない。
あ、もしかしたら、親父は名字や名前だったり!
「どうされました?」
その親父さんはそんな私に優しく声を掛けてくれる。
声だけではなく優しそうな人で、切れ長の目の涼しい顔をしたわりとイケメン。
細身のお洒落なスーツを着こなしている。