朝なけに
暫く思いあぐねていると、リビングの扉が開き中さんが戻って来た。
白いTシャツに黒いスウェットのズボン姿。
赤いフレームのメガネをしている。
「コンタクトだったんですね」
風呂上がりに眼鏡をしているという事は、多分、そういう事なのだろう。
「ああ。俺、あんま目が良くない」
「それって、タトゥーってやつですよね?」
スーツ姿の時は見えなかったが、中さんの腕にはけっこう広範囲に黒い模様が入っている。
「ああ」
さらっと、そう返されるけど。
私はタトゥーに圧倒されている。
この人が半グレだと知っていたから、これくらい別に驚く事ではないのだろうけど。
生まれて初めてタトゥーを見て、なんだか気持ちが高揚している。
カッコイイ!
「テレビつけりゃいいのに」
中さんは、テーブルの上のリモコンを手に取りテレビの電源を入れる。
深夜のバラエティー番組の音で、静かなリビングが騒がしくなる。
「俺、この番組けっこう好きなんだよ」
コント番組かな?
旬の若手お笑い芸人が数組出演している。
「うちの地元、この番組やってないんです」
私の住むS県は、民放が2つのチャンネルしかない。
「とりあえず、さっさとシャワー浴びて来いよ。
今日眠いから」
「はい…」
やっぱり、中さんはその気なのだろうか。
「お前の着替えあっちに置いといたから。
顔洗ったりするやつとか塗るやつとかあるだろうから、なんでも勝手に使え」
あっちとは、脱衣所かな?
塗るやつは、化粧水とかだろうか?
まあ、肌は丈夫だから、普段使いのやつじゃなくても大丈夫か。
「では、シャワーお借りします」
そう言って、私はリビングを出た。
白いTシャツに黒いスウェットのズボン姿。
赤いフレームのメガネをしている。
「コンタクトだったんですね」
風呂上がりに眼鏡をしているという事は、多分、そういう事なのだろう。
「ああ。俺、あんま目が良くない」
「それって、タトゥーってやつですよね?」
スーツ姿の時は見えなかったが、中さんの腕にはけっこう広範囲に黒い模様が入っている。
「ああ」
さらっと、そう返されるけど。
私はタトゥーに圧倒されている。
この人が半グレだと知っていたから、これくらい別に驚く事ではないのだろうけど。
生まれて初めてタトゥーを見て、なんだか気持ちが高揚している。
カッコイイ!
「テレビつけりゃいいのに」
中さんは、テーブルの上のリモコンを手に取りテレビの電源を入れる。
深夜のバラエティー番組の音で、静かなリビングが騒がしくなる。
「俺、この番組けっこう好きなんだよ」
コント番組かな?
旬の若手お笑い芸人が数組出演している。
「うちの地元、この番組やってないんです」
私の住むS県は、民放が2つのチャンネルしかない。
「とりあえず、さっさとシャワー浴びて来いよ。
今日眠いから」
「はい…」
やっぱり、中さんはその気なのだろうか。
「お前の着替えあっちに置いといたから。
顔洗ったりするやつとか塗るやつとかあるだろうから、なんでも勝手に使え」
あっちとは、脱衣所かな?
塗るやつは、化粧水とかだろうか?
まあ、肌は丈夫だから、普段使いのやつじゃなくても大丈夫か。
「では、シャワーお借りします」
そう言って、私はリビングを出た。