朝なけに
「えっと、S県Y市出身なのは先程言いましたよね?」
「ああ…」
欠伸をしながら、そう返してくれる。
なんとなく、この時間が心地好い。
「血液型はB型で、誕生日は10月11日で…。
私の実家は自営で、小さな食堂兼お土産屋で、三つ下の弟が居て…。
あ、犬飼ってます!柴犬!
えっと、中学高校と陸上部で長距離やってました。
だから、体力はあって…けど、最近はどうかな?
あ、うちの地元、学校少なくて、小学校の頃から通学に歩いて一時間は掛かってて、高校は自転車通学でしたが、それでも一時間くらい。
だから、自然と体力はついていて。
で、地元は子供が少なくて、さっきも言ったように学校少ないから高校もわりと同じメンバーで。
だから、大学でこっち出て来て、出会う人みんな初めましてで、新鮮で。
ちなみに、大学では教育学科なのですが、将来は学校の先生になりたくて…」
そこ迄話して、中さんがもう寝ている事に気付いた。
何処まで聞いてくれていたのかは分からないが、ある程度私がどんな人間なのか分かって貰えただろう。
半グレリーダーの中さんに比べたら、私は平凡で特に面白味がないかもしれないが。
そう思い思い出したが、中さんのお兄さんは有名な暴力団体のトップだったみたいで。
それでなのか分からないけど、殺された。
きっと、私なんかが想像出来ないくらいに、中さんは悲しかっただろう。
そして、お兄さんを殺した犯人に対してへの憎しみや怒り。
多分、その中さんのお兄さんを殺した犯人は捕まってなかったはず。
正直、あまり覚えていない。
一時期よく朝のテレビ番組でやっていて、学校に行く用意をしながらぼんやりと観ていただけの事件。
今の世の中、スマホで調べたら色々分かるのだろうけど。
なんとなく、それは辞めておこう。
少し、中さんから身を離してこの人の寝顔を見る。
やっぱり、すごく大好きだな。
今のこの身に余るような幸せを噛み締めながら、目を閉じた。
中さん、おやすみなさい。
「ああ…」
欠伸をしながら、そう返してくれる。
なんとなく、この時間が心地好い。
「血液型はB型で、誕生日は10月11日で…。
私の実家は自営で、小さな食堂兼お土産屋で、三つ下の弟が居て…。
あ、犬飼ってます!柴犬!
えっと、中学高校と陸上部で長距離やってました。
だから、体力はあって…けど、最近はどうかな?
あ、うちの地元、学校少なくて、小学校の頃から通学に歩いて一時間は掛かってて、高校は自転車通学でしたが、それでも一時間くらい。
だから、自然と体力はついていて。
で、地元は子供が少なくて、さっきも言ったように学校少ないから高校もわりと同じメンバーで。
だから、大学でこっち出て来て、出会う人みんな初めましてで、新鮮で。
ちなみに、大学では教育学科なのですが、将来は学校の先生になりたくて…」
そこ迄話して、中さんがもう寝ている事に気付いた。
何処まで聞いてくれていたのかは分からないが、ある程度私がどんな人間なのか分かって貰えただろう。
半グレリーダーの中さんに比べたら、私は平凡で特に面白味がないかもしれないが。
そう思い思い出したが、中さんのお兄さんは有名な暴力団体のトップだったみたいで。
それでなのか分からないけど、殺された。
きっと、私なんかが想像出来ないくらいに、中さんは悲しかっただろう。
そして、お兄さんを殺した犯人に対してへの憎しみや怒り。
多分、その中さんのお兄さんを殺した犯人は捕まってなかったはず。
正直、あまり覚えていない。
一時期よく朝のテレビ番組でやっていて、学校に行く用意をしながらぼんやりと観ていただけの事件。
今の世の中、スマホで調べたら色々分かるのだろうけど。
なんとなく、それは辞めておこう。
少し、中さんから身を離してこの人の寝顔を見る。
やっぱり、すごく大好きだな。
今のこの身に余るような幸せを噛み締めながら、目を閉じた。
中さん、おやすみなさい。