朝なけに
「ああ。
俺も照も、もしお前が中にその女の事忘れさせれんなら、いいなと思ってる。
ズルズル行っても、その女が中に振り向く事はないだろうから」


それって、千里さんも照さんも、私の中さんへの恋を応援してくれてるのだろうか?
そして、中さんの一方的な片思いなのかな?


「お前は今まで中の周りに居なかった感じの女で。
もしかしたらってな」


「中さん、私の事好きになってくれますかね?」


「さあ」


「え、さあって」


「ただ、あの中が面倒臭そうなお前を自分の部屋に入れたり、わりとまんざらじゃねえのかもな」


それは、中さんがこの先私に振り向いてくれる可能性があるの?


「本当ですか?私がんばります!
お疲れ様です」


私はオーナー室を出ると、鞄からスマホを取り出し、中さんにLINEでメッセージを送る。


(会いたいです)


すると、直ぐに返信が来た。


(じゃあ、部屋に来い)


それに、


(すぐ行きます)


と返して、急いで中さんのマンションへと向かった。
それは、千里さんのキャバクラからも歩いて行ける距離。


そいえば、中さんの部屋番号って何号室だっけ?となり、
マンションのエントランスでそれを本人にLINEで訊いた。


教えて貰って、無事にエントランスのオートロックを解除してもらい、中さんの部屋へと向かう。


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