朝なけに
「ごちゃごちゃうるせえな。
だったら、脱げよ」


ほんの少し苛立ったように、目を細めている。


「分かりました」


私はTシャツを脱ぎ捨てた。
一応、ブラジャーはしているが、胸を両手で隠してしまう。
私の服、あっちの脱衣所に置いて来てしまった。


「マジで脱ぐなよ」


中さんはソファーから立ち上がり、私が脱いだTシャツを拾って私に差し出すけど。


「だって…」


そう言っても、化粧水とかはもう使ってしまったけど…。
次からは、ちゃんとそれらも用意してこよう。


「分かった。俺のやつ貸すから」


中さんはそう言って、リビングから出て行き、着替えを持って戻って来た。


「ほらよ。
ウエストはヒモで調節したら履けないことないだろ?」


「ありがとうございます。
めんどくさい女ですみません」


中さんから、その着替えを受けとる。


「さっさと着ろよ。
マジで、襲うぞ」


そう言われ、着替えようとしていた手が止まる。


「襲ってもいいですよ?
私はそのつもりで、ここに来てますから」


私の心は、中さんとそうなりたいと望んでいる。
そりゃあ、初めてで怖いけど。


「俺が、そのつもりがねえんだよ。
お前さっさと着替えねえなら、俺は出て行く」


「それはダメです!!
着替えます!」


慌てて、私はそれに着替えた。
下の短パンを履き替える時、中さんは少し顔を赤くして私から目線を逸らした。


その中さんの服も、Tシャツ短パンで。
でも、先ほど着ていたものよりもとても大きい。
短パンはヒモで調節しても緩くて、気を付けないとずり落ちそう。


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