朝なけに
暫く、お互い黙ったままランチのパスタを食べていたけど、


「じゃあ、照さん紹介してよ?」


萌香は、少し機嫌を直してくれたのか、再び話し出した。


「照さん?」


やはり萌香は照さんがタイプなんだな。


「うん。葵衣、あの時照さんから名刺貰ってたでしょ?
連絡先とか書いてなかったの?」


「照さんの携帯番号あって、それ登録したら、LINEも友達になったけど」


そういえば、千里さんが照さんは女癖が悪いから気を付けろと言っていたな。
なら、萌香に紹介するのはダメだ。


「とりあえず、みんなでご飯みたいな感じで、照さん誘い出してみてよ?」


萌香はその気だけど。


「それは出来ないかな?
照さんは辞めておきなよ」


「は?何それ?」


先程よりも、萌香は機嫌を悪くした。


「いや、照さん女癖悪いって」


「は?そんな事言って、葵衣は照さんの事紹介したくないだけでしょ?」


「いや、そういう訳じゃ…。
じゃあ、一回、照さんに訊いてみようか?」


「は?もういい」


思いっきり、顔を逸らされた。
ここまで萌香を怒らせたのは、初めてかもしれないな。


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