朝なけに
「中さんの一番目の女性って、どんな人ですか?
なんで、中さんとその女性は付き合ってないのですか?」
私のその言葉を聞き、千里さんの眉間が寄る。
「中に訊けよ」
「訊いていいのでしょうか?」
中さんとその女性がどのような関係か分からないから、
下手に踏み込んでいいのか。
そもそも、私にそんな権利があるのか。
「お前、変な所で消極的になんな?」
確かに、私は積極的なはず。
「多分、中さんに訊いて、傷付けたりしたら嫌だなって思いました」
例えば、その中さんの思う女性が既婚者で不倫関係とかで、
中さんは辛い片思いをしていたりなら、それを訊かれたら辛いのではないだろうか。
そう思うけど、私の知りたい気持ちは止められなくて、
中さんの友達の千里さんに訊いてしまう。
「中の好きな女は、中の兄貴の恋人だった女だ」
「中さんのお兄さんって、聖王会会長で亡くなった」
"――俺の兄ちゃんは、聖王会三代目会長の加賀見一夜。
で、殺された――"
「知ってんのか?
なら、大体想像付くだろ?
女の方は、死んだ中の兄貴を今も引き摺ってて」
それは、分かるけど。
なんで、中さんとその女性は付き合ってないのですか?」
私のその言葉を聞き、千里さんの眉間が寄る。
「中に訊けよ」
「訊いていいのでしょうか?」
中さんとその女性がどのような関係か分からないから、
下手に踏み込んでいいのか。
そもそも、私にそんな権利があるのか。
「お前、変な所で消極的になんな?」
確かに、私は積極的なはず。
「多分、中さんに訊いて、傷付けたりしたら嫌だなって思いました」
例えば、その中さんの思う女性が既婚者で不倫関係とかで、
中さんは辛い片思いをしていたりなら、それを訊かれたら辛いのではないだろうか。
そう思うけど、私の知りたい気持ちは止められなくて、
中さんの友達の千里さんに訊いてしまう。
「中の好きな女は、中の兄貴の恋人だった女だ」
「中さんのお兄さんって、聖王会会長で亡くなった」
"――俺の兄ちゃんは、聖王会三代目会長の加賀見一夜。
で、殺された――"
「知ってんのか?
なら、大体想像付くだろ?
女の方は、死んだ中の兄貴を今も引き摺ってて」
それは、分かるけど。