朝なけに
「で、あれから中君とはどんな感じ?
中に葵衣ちゃんとのその後訊いたら、うるせえって言われて。
これは、なにか有ったな、って、
それが一時間くらい前の話なんだけど。
なんだか気になって、それもあって葵衣ちゃんに会いに来ちゃった」



「そうだったのですね」


なら、中さんとの事を全部話せば、照さんが何かいいアドバイスをくれたりするのかも?
けど、なんとなく…、照さんには中さん的に知られたくないんじゃないだろうか?
千里さんと違い、照さんはそれで中さんをひやかしたりしそうだし…。


「特に、中さんと進展はありません」


「えー、嘘ばっか。
あ、タイムオーバーみたい」


タイムオーバー?


そう思い照さんの視線を追うと、千里さんがこちらへと歩いて来ている。
なんだか表情は険しい。


「照、お前そいつになにしてる?」


「指名して、楽しく飲んでただけ」


「お前、そうやってすぐに女に手を出すの辞めろ。
そいつはもう中の何番目かの女だ!
中にキレられんぞ」


「キレてるのは、中じゃなく千里君だし」


アハハ、と照さんが笑うと、千里さんの表情はさらに険しくなる。


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