朝なけに
「なるほど。中と葵衣ちゃんがね。
とりあえず欲しい情報、ゲット!
千里、一緒に飲もう。
だから葵衣ちゃんは、もういいよ」


え、もういいって。


「そういう事だ。
お前、どけ」


千里さんにそう言われ、私はソファーから立ち上がり、控え席に行く。
そちらに腰を下ろし、照さんと千里さんの方を見ると、会話迄は分からないが二人は楽しそうに話している。

やっぱり、友達っていいな。
こっちに出て来てから、友達と言えるくらい仲良くなったのは、萌香しかいない。
それも、照さんには友達じゃないと言われたけど。


なんだか、地元が恋しい。
都会の憧れなんて捨てて、地元の大学に進めば良かった。


ポーチに入れていたスマホが震えたような気がして取り出してみると、
LINEが来ていて。
その相手は、中さん。


(今夜部屋来れるか?)


そのメッセージを見て、すぐに返信する。


(行きます!)


さっきまで地元が恋しかった事なんてすっかり頭から消えて。
浮かれてしまう。
中さんに出会えたから、都会に来て良かった!


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