朝なけに
その後は、一緒に深夜のバラエティー番組を観て、その後始まった昔の洋画をなんとなく観ていたら、知らずに眠ってしまったみたいで。
気付くと、中さんとベッドに居た。


「まだ朝じゃないから、寝とけ」


中さんはまだ寝ていなかったのか、私と同じように目が覚めたのかは分からない。
いつものように、私を抱き締めている。


「私、シャワーも浴びずに寝てしまって。
それに、服のまま…」


それに、化粧を落としてないな。



「もういいから、寝とけ。
朝、シャワー浴びたらいいだろ?」


「…それなら、自宅に帰ってからで大丈夫ですよ」


「お前、帰んのか?」


「え?」


どういう意味?


「日曜で俺休みだから。
お前特に予定ないなら、急いで帰る事もないだろ?
確か、千里の店は日曜やってないよな」


それって、一日中ずっと中さんと一緒に居られるって事?
寝ぼけていた頭が、覚める。


「私、明日の日曜日予定ないです!」


もう日付は変わっているから、今日だけど。


「じゃあ、昼くらい迄寝て。
どっか行くか?」


それって、デート?


「はい!何処へでも!」


まさか、中さんとデート出来るなんて!


「じゃあ、寝ろ。
お前の方が起きんの早かったら、勝手にシャワーとか使って構わねぇから」


「はい」


嬉しすぎて、眠れない!


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