2年で離婚予定の妻ですが、旦那様が永久溺愛で逃がしてくれません
「それで、アメリカはどうだったんだ?」
父が身を乗り出して斗真さんに問う。
「とても有意義な時間でしたよ。目が回るほど忙しい毎日でしたが、おかげでずいぶん精神的にも鍛えられました」
斗真さんが軽く肩をすくめ、父はうんうんとうなづく。
「ずいぶんと逞しくなったな、斗真くん」
「まだまだ半人前です。僕なんかが瑞穂さんをもらっていいのかどうか……」
「いや、君は昔から優秀だったから会社は安泰だろうし、瑞穂のことも安心して任せられる。瑞穂をよろしく頼むよ」
「……え?」
あまりにも自然なやりとりに聞き流しそうになったけど、かろうじて引っかかった違和感を脳内で遡って声が漏れた。
父と斗真さんを交互に見ると、斗真さんはきょとんとしていて、なぜか父はしたり顔をしている。
「……もしかして知らなかったのか?」
斗真さんが眉を寄せて問いかける。
「な、何をですか?」
おろおろしていると、父がゴホンと大きな咳払いをした。
「瑞穂、内緒にしていたんだが、お前は斗真くんと結婚するんだ」
「……え」
もう一度、鼻から抜けるように声が漏れる。
結婚?斗真さんと?
父が身を乗り出して斗真さんに問う。
「とても有意義な時間でしたよ。目が回るほど忙しい毎日でしたが、おかげでずいぶん精神的にも鍛えられました」
斗真さんが軽く肩をすくめ、父はうんうんとうなづく。
「ずいぶんと逞しくなったな、斗真くん」
「まだまだ半人前です。僕なんかが瑞穂さんをもらっていいのかどうか……」
「いや、君は昔から優秀だったから会社は安泰だろうし、瑞穂のことも安心して任せられる。瑞穂をよろしく頼むよ」
「……え?」
あまりにも自然なやりとりに聞き流しそうになったけど、かろうじて引っかかった違和感を脳内で遡って声が漏れた。
父と斗真さんを交互に見ると、斗真さんはきょとんとしていて、なぜか父はしたり顔をしている。
「……もしかして知らなかったのか?」
斗真さんが眉を寄せて問いかける。
「な、何をですか?」
おろおろしていると、父がゴホンと大きな咳払いをした。
「瑞穂、内緒にしていたんだが、お前は斗真くんと結婚するんだ」
「……え」
もう一度、鼻から抜けるように声が漏れる。
結婚?斗真さんと?