心に♪留まる
17頁 離れた方が良い
【選択肢···わかる?わからない?】
仕事に戻った流だが
何故か寂しいそうだった。
兄の琉生が
「どうした?」
と、声をかけるが
流は、首をふるだけ
流自身がわからないのだ。
貴子が亡くなった時にも
こんな事はなかった。
貴子が亡くなって
寂しかった。
だけど、ここまでの
喪失感はなかった。
それが何なのか
流にはわからなかった。
ただ、ただ、
心が悲しくて、寂みしかった。
そんな流を
琉生と池谷は、見ているしかなかった。
二人の他に後一人
そんな流を心配しながら
見ている人がいた。
それは、流の運転手の川中だった。